イタリアの首都ローマで生まれたサルティンボッカは、その名の通り「飛び跳ねる口」を意味します。この名前の通り、一口食べるとその豊かな風味が口の中で踊り、まるで飛躍するかのようです。シンプルながら奥深い味わいのサルティンボッカは、ローマ料理の真髄とも言えるでしょう。
サルティンボッカの起源と歴史
サルティンボッカの正確な起源は諸説ありますが、15世紀にローマで生まれたという説が有力です。当時のローマでは、仔牛の肉を薄く切り、ハーブやチーズと一緒に巻いて焼いたり揚げたりする料理が一般的でした。この調理法から発展し、現在のような薄切り牛肉とプロシュット、サルサ・ディ・カルネ(生ハムとチーズを合わせたソース)を組み合わせたサルティンボッカが誕生したと考えられています。
サルティンボッカのレシピと作り方
サルティンボッカは、シンプルな材料で作るにも関わらず、その調理工程には繊細な技術が求められます。ここでは基本的なサルティンボッカのレシピを紹介します。
材料(2人分)
- 薄切り牛肉:300g
- プロシュット:6枚
- サルサ・ディ・カルネ:適量
- バター:15g
- 塩コショウ:少々
- オリーブオイル:大さじ1
- 白ワイン:大さじ2
作り方
- 牛肉は厚さ約3mmに薄切りにし、塩コショウで軽く味付けします。
- プロシュットを牛肉の上に重ね、サルサ・ディ・カルネを適量乗せ、牛肉の端を折りたたんでしっかりと巻きます。
- フライパンにバターとオリーブオイルを熱し、牛肉を両面こんがりと焼き色がつくまで焼きます。
- 白ワインを加えてアルコール分を飛ばし、弱火でじっくりと煮込みます。
- お皿に盛り付け、お好みでレモン汁をかければ完成です。
サルティンボッカのポイント
- 牛肉は柔らかく、脂身の少ない部位を使うのがおすすめです。
- プロシュットは薄切りで塩分が控えめなものを使用すると、味がバランスよくなります。
- サルサ・ディ・カルネは、生ハムとチーズを細かく刻んで混ぜたものですが、市販のものを使用しても構いません。
- 牛肉を巻く際は、しっかりと密着させるようにするのがポイントです。
サルティンボッカの味わいと魅力
サルティンボッカは、薄切り牛肉の柔らかな食感とプロシュットの塩気、サルサ・ディ・カルネの濃厚な旨味が絶妙に調和した一品と言えるでしょう。一口食べれば、その奥深い味わいに感動すること間違いなしです。白ワインや軽めの赤ワインと相性抜群で、特別な日のディナーにも最適です。
サルティンボッカの変形レシピ
サルティンボッカは、基本のレシピをベースに、様々なアレンジを楽しむことができます。例えば、チーズの種類を変えたり、ハーブを加えたり、ソースを変えてみたりすることで、自分好みのサルティンボッカを作ることができます。
変形レシピ例 | 説明 |
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ムッシュルームサルティンボッカ | 牛肉の間にスライスしたキノコを挟んで焼き上げます。 |
スパイスサルティンボッカ | クミンやパプリカなどのスパイスを加えて、エスニック風な味わいに仕上げます。 |
トマトソースサルティンボッカ | トマトベースのソースで煮込み、イタリアンらしさを強調します。 |
サルティンボッカを味わうには
ローマを訪れた際には、ぜひ本場のサルティンボッカを味わってみてください。多くのレストランで提供されており、トラットリア(家庭料理店)やオステリア(居酒屋風のお店)でも楽しむことができます。